妊娠してなかったら結婚しなかったという夫。ショックすぎて離婚したいという妻。
京都の悩み相談-人生相談室です。
深夜に宇治から27歳の女性が駆け込んできました。
※ウチは完全予約制ですが、26時の電話で「今からお願いします」はタイミングよく空いていました。
聞くと、宇治さん(仮)は新婚さん。
25歳で結婚して、子供が1才半とのこと。
「そうです。いわゆるデキ婚で、妊娠がわかって結婚することになったんです」
あぁ、なるほど。
「それでね、先生。旦那が、さっき酔っぱらって帰ってきたんですけど」
うん
「こんな夜中やのに、お茶漬け食べたいとか言うて起こされたんです」
うんうん
「ほんで寝起きやし、酔っぱらって帰ってこられて、ちょっと私もイライラしてたんですけど」
うん
「私もいらんこと言うたなぁと思うけど、聞いてみたんですよ」
うん
「なんでアンタ、私と結婚したん?って」
うんうん
「そしたら!『お前が妊娠したからやん。勢いやん』って!」
へ、へぇ~・・・
「どう思います!?私、それ言われた瞬間に泣いてしまって、飛び出してきたんですよ」
それでこの時間か、なるほど
「そんなんね、じゃあ愛情なんかない状態で結婚したんか、って。思うじゃないですか(泣)」
・・・
「もう私、離婚したいです」
え、そんな急に・・・。でも旦那さん、どういうつもりで言うたんかわかりませんよね
「どんな意味があります?妊娠したから勢いで結婚したって言われたんですよ?」
うーん。もしかしたら、どういうつもりもなく言っただけかもしれへんし。酒に酔って適当なこと言っただけかもしれへんし。起きたら覚えてないかもしれへんし。
「でも、私からしたらもう忘れられへんし・・・」
とりあえず、酔った状態の人と話はできひんからね、起きてから改めて聞いてみたら?
「そうか、そうですよね。何かの間違いってこともあるかもしれへんし」
そうそう
–
ひとまず帰宅した宇治さんですが、翌日の夕方にまた電話があり
「先生!今から!今から行かせてください~(泣)」
ということで来ていただきました。
「もうあきませんわ、あの人(泣)」
ど、どしたんですか?
「あれから帰ってね、私ぜんぜん寝れへんかってね、朝まで待ってね、聞いたんですよ」
うん
「アンタ、昨日の夜なんて言うたか覚えてる?って」
うん
「そしたら『あぁ、覚えてるで。それよりお前どこ行ってたんや』って言うから」
うん
「どこ行ってたか興味ないくせに。そんなことより、アンタ『妊娠したから勢いで結婚したってホンマけ?』って聞いたら」
うんうん
「普通の顔して『そやなぁ。だから?』って。私もうアカンって思って、その場で泣いてしもて・・・(泣)」
・・・
「ほんなら旦那はわざとらしく『なんで泣くんや?なんかおかしいこと言うたか?お前も一緒やろがい』って」
一緒やろがい?まぁ、そっか。素面での意見がそれやったんですね
「もう離婚します、親にも言います」
いやいや、ちょっと待って。旦那さん、あまりにも普通に言い過ぎじゃないですか?ケンカが続いてて仲が悪いような状態やったんですか?
「いや、ケンカはしてなかったし急な出来事すぎてビックリした感じですけど・・・」
じゃあ、反対の意味では?
「反対って?」
妊娠したから仕方なく結婚したんじゃなくて、妊娠がわかったからそれをきっかけに『今や!』と思って結婚した。そうも考えれるでしょ?
「・・・」
そう考える方が旦那さんの普通な態度に納得できるし、例えば堕胎させてでも結婚を嫌がって逃げるしょうもない男も有り得るんやから、旦那さんはちゃんと責任を取って夫婦と家族の形を作ったってことでしょう
「・・・」
もしかして、妊娠がわかって、えぇきっかけや、これで結婚しようってなる流れも理由もできたな。この勢いで結婚しよか。お前もそうやったやろ?って感じで思ってるとしたら、その意味なら同じ気持ちやった訳やんね?
「そうか・・・」
そうやと思うよ。もう1回ちゃんと確認してみたら?
「そうか、そうかな?先生、そうですかね?」
旦那さんの態度を聞く限り、離婚に発展しそうな爆弾を落とす言い方ではなさそうやし、大丈夫と思います
「じゃあ、帰って今晩また聞いてみます。え~でもそうかなぁ~(笑)」
–
ということでちょっと嬉しそうに帰っていき、その夜にLINEが届きました。
「先生が言ってた通りで、何の心配もいらなかったみたいです。お世話になりました。また何かあったら相談させてください」とのことでした。
あー良かった。
まぁ、そういうこともあるよね。
京都の悩み相談-人生相談室でした。